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山形県尾花沢市二藤袋

震災前取材

 

御所神社は、祭神として順徳天皇を祀っている。

順徳天皇は、承久の役の後、鎌倉の執権北条義時により佐渡ヶ島に流され、失意の中で20年の長きをその島で過ごし 、佐渡島で生涯を終えたとされる。
しかし、この地に伝えられる伝承では、以下のように伝えられる。

順徳天皇は、随従の臣阿部常次郎頼時と謀り、密かに佐渡ヶ島を抜けて海を航して越後に渡り、庄内に出て最上川を上り、丹生川に沿って上り、しばらく御所山に潜んだ。

その後、山を出て、御所を建てて雨露をしのいでいたが、そのうちに病を得て、寛元4年(1246)7月、この地で崩御した。

阿部頼時は聖廟を建てて、代々神官としてこれを守った。神仏混淆の時期には丹生山普明院神宮寺と称し代々修験として吉野派だったと云い、現在もその子孫が守り続けている。

この地を宮の原といい、近郷には御所神社と称する社が11社あり、その他、御所の宮杉、御所の宮清水、先達跳、小御所、鍋毀石、御所の宮田など、順徳天皇さすらいの伝説が近郷各地に残る。