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山形県寒河江市白岩陣ヶ峯

2013/06/07取材

 

この地方の種蒔き時期の目安になっている伝説の桜である。

目通り4.37m、高さ14.0m、推定樹齢はおよそ700年のエドヒガンザクラで、県の天然記念物になっている。

むかし、源義家に敗れた安倍貞任は、出羽に逃れ、この地の賊の首領太郎松と組み、村人を苦しめていた、村人は山深く逃れ、しばらく後に村に戻ったが、春の種を蒔く時期を逃してしまっていた。

しかし田畑を見ると芽が生えており、この桜の根元には、沢山の五穀の種子がこぼれていた。これは、桜の精が救ってくれたのだと、誰言うとなく「種蒔桜」と言うようになった。

それ以来、この花の咲く頃に種を蒔けば、豊作疑いなしと、村人たちはこの桜を大切にしたと伝えられる。