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秋田県男鹿市男鹿中滝川字寒風山横通

震災前取材

 

「鬼の隠れ里」は、経の町と呼ばれる噴火口跡にあり、地下で固まりかけた溶岩が、地上に押し上げられてできた溶岩ドームと考えられている。

しかしこの地では、これは鬼がせっせと積み上げ、奥の間に鬼が住んでおり、大きな石のどれかを押すと、鬼の岩屋に通じると伝えられている。

かつて、秋田藩士がこの地を調べ書き記したものには、「中間に、やっと入れるくらいの北を向いた穴があり、奥には扉のような石があって、石の間から見ると、暗く底知れないように感じる」と記されているという。

これらの石の中には、弘法大師ゆかりの「南無法蓮華経」と書かれた石や、炎天下でも干上がることなく窪みに水を溜めた「硯石」もある。