山形県鶴岡市鼠ヶ関

2012/03/30取材

 

この黒松は、元村上屋旅館の庭にあり、臥龍松の一型である。約400年前、村上屋旅館の佐藤茂右エ門が、盆栽の松を庭に地植えし、これを代々続けて庭師に手入れさせ、つくり上げたものである。終戦前は「村上屋の臥龍の松」とよばれ、鼠ヶ関駅に停車した汽車からその美しい全景を見ることができた。

枝はすべて葡萄幹の上方にだけ生じ、いずれもねじれており、その太さもほぼ同様で、異様な形をしている。成長の過程で、相当に庭師の手が入っている。

主幹は、高さ4.2m、目通り幹囲1.2mで、東北方と西南方に出る支幹は一直線をなし、東北方に伸びている枝の基部周囲は1.3mで本幹よりも発育し、7mほど地を這い、それから斜上して高さ3mの支柱で支えられ、全長は20mにおよび切りとめられている。また西南方に伸びる枝は、2.5mのところから分岐し、ほぼ水平に伸び、約7mのところで切りとめられている。この松は、他の臥龍松のように、葡萄幹が屈曲しないで直線状で、僅かに斜上しているところに特色がある。

昭和30年(1955)に、山形県の天然記念物に指定され、その後の平成6年(1994)に現在の庭園が完成し、一般に公開されている。

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