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福島県金山町

震災前取材

  • 只見線
只見線は、福島県会津若松市の会津若松駅から新潟県魚沼市の小出駅までを結ぶ。豪雪地帯を走るJR路線。並行する国道252号が福島、新潟県境の六十里越付近で、積雪のため冬季間は通行止めとなるため、その間は福島県只見地区と新潟県魚沼地区間の唯一の交通手段となる。

このような事情により、経営に困難な赤字路線でありながら、廃止の対象からは除外されている。積雪量によっては只見線も運休することも多く、特に新潟県寄りは降雪が多く、除雪車がたびたび出動する。

当初は、会津若松~会津柳津間は、昭和3年(1928)までは会津線の名称で軽便鉄道として運行しており、会津柳津~小出間は昭和17年(1942)に開業した。

戦後、田子倉ダムの建設のため、昭和31年(1956)に会津宮下~只見間に鉄道が敷設され、主にダム建設資材の運搬に使われた。田子倉ダム完成後、昭和38年(1963)この区間は全線国鉄線として開業し、昭和45年(1971)地元住民の悲願であった只見~大白川間の開業により全通した。

しかし、全通前の昭和30年代後半~40年代前半が最も乗降客数、貨物輸送量数が多かった時期で、その後は次第に赤字線へと転落していった。

只見線の路線の多くは、只見川沿いの山間部で、小ダムの多い只見川沿いの谷間を、多くのトンネルや鉄橋を通り曲がりくねりながら奥深く遡って行く。特に只見川沿いは絶景の秘境路線であり、その風情と車窓からの眺めは、渓谷美、それにマッチした新緑や紅葉が美しいことで知られ、行楽シーズンは混雑することもある。「紅葉の美しい鉄道路線」の第1位に選ばれ、「雪景色のきれいなローカル線」でも第3位に選ばれている。

昭和49年(1974)に蒸気機関車の運行は廃止されたが、現在は臨時列車として時折C11形蒸気機関車が走り、多くの鉄道マニアや観光客を惹きつけている。