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福島県白河市菅生舘…南湖神社境内

  • 松風亭
 

寛政年間(1795頃)、松平定信の家臣三輪権右衛門が、茶人であった父の長尾仙鼠のためにその別邸内に建立させたと伝えられている茶室。

二畳台目の使用などいわゆる道安好みを基調としている茶室で、由緒が明確で、原形をよく保っており、東北では数少ない近世茶室の1つ。

藩主松平定信はことのほかこの茶室を愛し、度々ここを訪れ、その筆による掛軸の「垂桜」や水盥の「羅月」などの書も残されている。

文政6年(1823)、松平氏の桑名への国替えに際して常盤惟親に譲渡されて、その屋敷内に移され、さらにその後、大正12年(1923)に現在地に移築された。