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福島県白河市白坂字皮篭

震災前取材

  • 金売り吉次の墓
 

この地の三基の石塔は、中央が吉次、左が吉内、右が吉六の、いわゆる「金売り吉次三兄弟の墓」と伝えられているもの。

白河石で作られた宝篋印塔だが、後世に積み替えられたために、別種の石造塔の一部が混じっている。年号などは見られないが、製作技法の特徴から、室町時代頃の建立と考えられている。

この地に伝えられている話によると、承安4年(1174)、吉次兄弟が砂金を商い、奥州と京とを往来する途中、ここで群盗に襲われて殺害され、里人がそれを憐れみこの地に葬り、供養したものと云われている。また、後に源義経がここに立ち寄り、吉次兄弟の霊を弔い、近くの八幡宮に合祀したとも伝えられている。