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福島県二本松市郭内四丁目
震災前取材
二本松城本丸の南側に高村光太郎の詩碑がある。この詩が刻まれた二つの大石には、二本松城創建時の伝承が残っている。
畠山満泰が築城の際に、この城の守りのため、神牛といわれた夫婦の赤牛を生贄としてこの地に生き埋めにしたところ、その霊は天に上り、その身は石と化したという。
この二つの大石にそれぞれの外側に銅板が嵌め込まれ、高村光太郎の詩が刻まれている。
一方には
「あれが阿多多羅山 あの光るのが阿武隈川」
と「樹下の二人」の一節が彫られ、他方には
「阿多多羅山の山の上に 毎日出てゐる青い空が 知恵子のほんとの空だといふ」
と「あどけない話」の一節が彫られている。