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秋田県大館市松峰字松峰仁王田

震災前取材

 

松峰神社は、平安時代初めの弘仁8年(817)、弘法大師によって開基され、金銅の大日如来を本尊とし、四民安全を祈願した。弘仁13年(822)、左大臣誠公が御堂を建立したが、天安3年(859)、この地方を襲った大地震により、御堂、仏像、その他すべてが埋没してしまった。しかしその後の寛平7年(895)、宇多天王の勅願所となり、当時この地を治めていた小野良房が再建した。

その後、室町時代に至り、応永9年(1402)、秋田郡比内を領していた浅利氏が御堂を修復して祈願所とした。浅利氏滅亡後荒廃したが、江戸時代に大館城に入った佐竹義房は、本尊として千手観音を祀り真言宗松峰山千寿院として再興した。その後本尊は不動明王に代わり、再三火災に合ったが、その都度再建されて幕末に至った。

この地の山岳信仰の中心として栄え、この大山の頂上付近には鏡岩や窓岩などの奇岩があり、修業の場となっていた。

明治3年(1870)、廃仏毀釈により、主神を月夜見命とし松峰神社と改め現在に至る。