2010/02/22取材

 

歴史散策⇒五大堂

仙台ではめずらしく、2日続けて雪が降り、気温も上がらず、市内でも雪が解けずに、町裏には雪が残っていた。この機会に雪景色の松島を撮影するべく朝早く松島に向かった。

松島の雪景色は、写真や絵では見るものの、松島からわずかの距離の仙台に住まいながら、思えば実際には見たことはなかった。都市化や温暖化の影響なのだろう、ここ2年ほど狙っていたが、機会はなかなか訪れなかった。

朝の早い時期の道路は車も少なく、カリカリに凍結していた。30分ほどで、西行戻しの松の撮影ポイントについた。しかし、かつて写真で見た雪景色には遠く及ばない。今はこの地方では珍しい2日続きの雪と寒さだったにも関わらずである。また懸念していた通り、朝早くの松島はどうしても逆光になり、島々はシルエットして美しいのだが、繊細な雪景色は撮れそうもない。

何枚か撮影した後、急いで五大堂に向かった。松島の雪景色のメインはやはり五大堂だろう。しかしここも朝には逆光になり、シルエットの美しさは見せてはいるものの、雪景色としては今ひとつ迫力にかける。それでも、雄島、双観山と歩きまわり、松島の雪景色をカメラに収めた。

しかし、納得はできなかった。私のイメージの中の松島の雪景色は、島々の松が枝は雪を載せていなければならない。それを撮影するためには、里雪のドカ雪が降り、日中もそれが溶けずに枝になければならない。温暖化が叫ばれている現在、松島近辺でそのような雪景色が見られるのだろうか。かつて見た松島の雪景色は、すでに幻なのかも知れないと思った。