2013/10/08

 

歴史散策⇒石ヶ戸

昨日は八戸市内をほぼ周り終え、十和田市まで走り一泊した。この日は朝早くから動き始め、十和田市内を巡り主に新渡戸氏や開拓の歴史を中心に周った。午後はこれまで周ろうと思いながら、ルートの関係で周れなかった奥入瀬渓流を少し時間をかけて十和田湖まで行こうと考えていた。

奥入瀬渓流は、伝説では、八郎太郎が龍になりその巨体をくねらせながら十和田湖に向かったとされる渓谷だ。奥入瀬は確かに龍が山を突き崩しながら十和田湖に向かっていく姿を想像させるに十分な荒々しさを見せるが、山々を覆う木々や岩にむすコケやせせらぎの音は、この地を訪れる者達に安らぎを与える。自然は常に恐ろしさと優しさの二つの側面があるが、それは三湖伝説も同様だ。

十和田湖の子ノ口に続く国道102号線には、訪れる者達のために要所々に駐車場があり、そこを起点にその周辺を散策できる。その中に石ヶ戸駐車場があり、車を停めた。

この地は「石ヶ戸の瀬」があり、この渓流の中の景勝地の一つである。そしてこの地には「石ヶ戸」と呼ばれる岩屋があり、ここには「鬼神のお松」という美女の盗賊伝説が伝えられている。鬼神のお松は歌舞伎の演目であり、それが安達ヶ原の鬼女伝説などとも合わさり、この地の伝説となったのだろう。

旅人が襲われたとされる「石ヶ戸の瀬」は、夏の名残を色濃く残しながらも秋のわずかな悲哀を感じさせるような緑色の、その木々の奥から流れて来る渓流は、奥入瀬の景勝の地として人々を和ませている。しかし伝説の岩屋は小さく狭く、美女がなぜこのような地に居し盗賊を働かなければならなかったのか、美女に弱い私としては大変に気にかかることだ。帰ったら早速しらべ、歌舞伎ではこの鬼神のお松の顛末はどうなったのか、調べずにはすまない気持ちになっていた。

この石ヶ戸から「阿修羅の流れ」などの景勝地をたどって十和田湖に向かったが、次第に天気は崩れ、「銚子大滝」を過ぎ子ノ口に到るころにはすっかり雨になった。これまで二・三度十和田湖を訪れているが、十和田湖は私にまだその笑顔を見せてくれていない。今度来るときは、「鬼神のお松」の顛末を調べ、その悲しみを理解したうえで来てみようなどと思った。

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