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宮城県蔵王町遠刈田温泉

現世とあの世を分ける境目には三途の川があるとされ、その河原が「賽の河原」と呼ばれる。賽の河原と呼ばれる場所は蔵王のこの地の他にも諸所に点在し荒涼とした風景の場所が多い。

賽の河原は、親に先立って死亡した子供が、その親不孝の報いで苦を受ける場とされる。父、母恋しの思いに回向のために手に血をにじませ、石で塔を積むという。

しかし地獄の鬼があらわれて、その塔を押しくずし、子供たちを追い回すという。しかしこの子供たちは、最終的には地蔵菩薩が現れ、子供達を衣のそでにかくまって、救済するとされる。

この賽の河原付近を源とする濁川の支流の流路延長約1.8kmの川が、三途川の名称を持つ。

 

・二中遭難供養塚

この賽の河原に、仙台二中遭難の供養塚がある。 大正7年(1918)10月23日、旧制仙台二中の修学登山隊が、熊野岳付近で悪天候に見舞われ、生徒7人と教諭2人の命が奪われた。当時の渡辺校長は引責辞任し、生涯、遭難者の供養と鎮魂の日々を送ったという。