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宮城県仙台市太白区長町一丁目

  広瀬橋の南側に小さな祠がある。この祠については次のような伝承がある。 昔、長町と河原町の間に橋をかけることになった。ところが大雨が幾日も降り続き、広瀬川が暴れ出し橋を架けることができない。そのうち誰言うともなく、「これは竜神さまのお怒りにちがいない。信心深い若い娘を人柱にしないと橋はできない」という話しが出始めた。 それを聞いた百代の里(根岸)の長者のひとり娘の愛姫が「私が参ります」と名乗り出た。愛姫は断食して十八夜観音堂に籠もると4、5日して雨は止んだ。 愛姫はやさしい笑みを浮かべ観音堂から出てくると、橋のたもとに掘られた穴に生きたまま埋められた。祈りの声は翌日の明け方になって消え、広瀬川の水が金色の瀧となって天に昇ったという。川水は引き、無事に橋がかけられたという。