岩手県岩泉町小本

2012/04/01取材

「熊の鼻」は岬の突端が熊の鼻の形に似ていることから付けられた呼び名で、陸中海岸に見られる海蝕洞景観のひとつである。国道45号線小本トンネルの南側に展望台への入り口がある。

北三陸では、陸地が大きく隆起し海岸段丘が発達しており、段丘崖が海に接して海岸線が単調である。南三陸は、隆起速度を上回る海面上昇により沈水し、リアス式海岸となっており、入り組んだ複雑な海岸線と水深の深い入り江が多数みられる。

三陸海岸は、全体として隆起地形であるが、隆起の速度の違いにより、北三陸と南三陸ではその様相が異なり、この熊の鼻の地が、北三陸海岸の特徴を持つ南端といえる。