岩手県奥州市衣川区山口

震災前取材


 

この地には、安倍一族を平定した前九年の役と関わる三峯神社、安倍一族の守護神を祀る和我叡登拳神社、そして山頂には山岳信仰の月山神社とが一山に同居している。
・三峯神社
源頼義・義家父子は、前九年の役の際に、安倍一族を平定するためこの地に来た。難戦苦闘の末に、ようやく安倍一族を平定し、日本武尊が三峯山に登り蝦夷平定の戦勝を祈願した故事にならい、この地に祠を建てた。その後享保元年(1716)現在の埼玉県の三峯神社を分霊勧請した。

・和我叡登拳神社

奇石をご神体とする、安倍氏の守護神である「荒覇吐神」を祀ったもの。

・月山神社

推古天皇元年(593)、崇峻天皇の皇子の蜂子皇子が開いた、出羽三山の月山神社に関わる山岳信仰の神社と思われる。