岩手県一関市厳美町字宮田

震災前取材

 

この橋は、鉄筋の代わりに竹を使った竹筋橋である。

昭和14年(1939)に作られたこの橋は、竹筋を使ったコンクリート橋である。竹は鋼材と同じように、引っ張り力に強い性質を持っており、戦時中の鋼材不足から竹が使われたようだ。

昭和62年(1987)に調査した際、噂としてあった竹の使用が本当であることがわかった。

この地には以下のような伝説が伝えられる。

奥州藤原氏が全盛の時代に、この地の五串(いつくし)の地に、金を商う大隈長者が住んでいた。この長者が、盗賊の襲来に備えて、宝物をこの地の滝に沈め隠したと云う。この故事から、長者滝橋と呼ばれるようになった。