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福島県只見町塩沢

震災前取材

  • 山塩資料館
只見町塩沢では、古くから製塩が行われていた。

弘仁年間(820頃)、東北地方を順錫の折にこの地を訪れた弘法大師が、塩を得るのに難儀している村人を憐れみ、持っていた錫杖をつき、塩泉を掘り当てたと伝えられる。

村人はその後、塩焼き小屋を作り、農閑期に塩を作り自家用とし、また他地域へ販売した。明治38年(1905)には、製塩工場ができて、一昼夜に2斗カマスで2俵の塩を生産したと記されている。

村人達は、宮城県塩釜の塩竃神社を分霊勧進し塩沢の氏神とした。

昭和37年(1962)、滝発電所の完工により塩井は水底に没し、塩沢の製塩の歴史は幕を閉じた。