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秋田県羽後町西馬音内字掘回

震災前取材

 

この碑は、鎌倉時代の形式の影響も見られるが、同種の板碑の分布を考え合わせると、南北朝期のものと考えられる。

碑は、高さ64cm、幅30cm、厚さ10cmほどの砂岩でできている。表面は扁平に整形され、その表面に長い棒を右手に持ち疾走する金剛童子が線刻されている。

この金剛童子は、その様式から台密系の滋賀県園城寺の黄童子の系統と見られ、この仏を信仰すれば、財福を得、威徳神通自在となるといわれる。

この童子碑の堂の裏にある崖の石は、イボに霊験があると云われ、その石で毎日イボをなでるとイボが取れると云われている。イボが取れた後は、西馬音内川の河原の石を加えて、なでた石と共にお堂に返すしきたりになっていると云う。