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宮城県栗原市鶯沢南郷
2012/11/13取材
昔、この細倉の地に若い金堀の夫婦が流れ着き、採掘を始めた。しかし掘っても掘っても、良い鉱脈に当たらなかった。ついには米も油もなくなってしまった。
なんとかして夫に掘り当ててもらいたいと願った妻は、命よりも大事な美しい黒髪をかもじ屋に売り、米や油を買った。妻の気持ちに心を打たれた夫は、寝る間も惜しんで再び掘りはじめた。
すると間もなく、ついに念願の鉱脈を掘り当てることができた。それから人々はこの坑を「かもじ坑」と呼ぶようになった。