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宮城県南三陸町入谷

震災前取材

南三陸町の入谷地区は、かつて産金で大いに賑わった。最盛期には「入谷千軒」と称されるほど家々が軒を連ねていたという。現在でも産金にまつわる数多くの伝説が語り伝えられており、「千人塚」に関しては下のような伝説が伝えられる。

むかし、坑内は女人禁制という掟があった。しかしあるとき、金堀りたちは坑内に遊女を呼び入れ、盛大に酒盛りをしていた。すると突然坑道が崩れ落ち、千人にものぼる金堀りや遊女たちが生き埋めになった。人々は山の神の怒りに触れたせいだとうわさしあったという。

後にこの地を訪れた旅の僧がこの話を聞き、犠牲者を弔うために塚を築き碑を建てて犠牲者を弔ったという。