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福島県広野町…広野駅構内

 

「汽車」は、明治45年(1912)に刊行された「尋常小学唱歌第三学年用」に載せられた文部省唱歌。当時の蒸気機関車の車窓からの風景が、めまぐるしく変化する面白さを歌った歌。平成19年(2007)に「日本の歌百選」に選ばれた。
1番
今は山中 今は浜 今は鉄橋渡るぞと
思う間も無く トンネルの 闇を通って広野原
2番
遠くに見える村の屋根 近くに見える町の軒
森や林や田や畑 後へ後へと飛んで行く
3番
廻り灯籠の画の様に 変わる景色のおもしろさ
見とれてそれと知らぬ間に 早くも過ぎる幾十里

常磐線広野駅にはこの曲の歌碑が設置されている。この地では、この歌詞に出てくる「広野原」は、この福島県広野町を指す「広野原」であると考えられており、常磐線開通の際、大和田建樹により作詞されたとされる。

しかしこれには異論もあり、「広野原」は「広い野原」の意味として使われているとも考えられ、作詞者も不詳であるというもの。

しかし、いずれにしても、この地の常磐線は今も、歌詞にあるとおり山あり浜あり、トンネルあり鉄橋あり、野原や田や畑ありと、日本の原風景としてのパノラマを車窓から楽しむことができる。