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宮城県角田市小田字斗蔵

斗蔵山(標高238m)は、角田市の南西にある霊峰で、山頂にある観音堂は奥州三十三観音四番札所となっている。観音堂のさらに奥には、斗蔵神社があり、日本武尊が東征の際に登ったとも伝えられる伊具発祥の霊山となっている。またこの地は、弘法大師が「紫雲天にたなびき 奥州無二の霊地なり」と賛美したと云われている。

その後、源義家、北畠顕家、伊達政宗、歴代角田城主なども参詣したと云う。 山頂の一角には斗蔵寺観音堂がある。坂上田村麻呂が大同2年(807)に建立し、千手観音を安置したと伝えられる。朱塗りの観音堂には御本尊の千手観音懸仏(県指定文化財)が安置されている。多くの人の苦悩を救い、諸願成就、安産、子育て、無事故の観音として信仰を集めている。

また斗蔵山は、みやぎの三大民謡のひとつ「えんころ節」は、この地のきこり達が、斗蔵山のカシの木を題材に「木遣歌」として歌ったものといわれ、 当時の船大工や船頭らによって歌い継がれ、現在はめでたい座敷唄になったと伝えられており、斗蔵神社の随身門近くにその歌碑がある。