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陽雲寺は天正5年(1577)国分氏によって創建された。
当時、仙台地方は鎌倉時代からの地頭である国分氏が領していた。国分氏の十五代盛氏は、その子の盛廉に十六代を継がせた。元亀元年(1570)、盛廉は伊達家臣の中野宗時を討つために刈田郡に赴いたがこの戦いで討ち死にしてしまった。
盛氏はこれを深く悲しみ、盛廉を供養するために一寺を建立し、盛氏が先に再建した国分尼寺の達水正信大和尚を招請して開山とした。
この原町は当時は殆ど人家もなく、榴ヶ岡から続いた丘陵で、東部の一帯は広々と水面が広がり、あたかも揚子江の景観のようだったために、山号を江国山とし、寺号を盛廉の法号が陽雲院であったために陽雲寺と称したと云う。
その後寺は、宝永4年(1707)の仙台大火や、慶応、明治の火災で記録一切が失われた。