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宮城県色麻町四竃字向町

 

国道457号線沿いに、新八大明神と呼ばれる小さな祠がある。

この祠には、次のような話が伝えられている。

昔、仙台藩の白石某の小作人に新八という、たいへんな孝行息子がいた。食事の時は、父が食べないうちは決して箸をとらなかった。ある日、新八の嫁は、この父親への孝行心を妬み、新八に針を入れた団子をさし出した。新八が、いつものとおり自分に出された食べ物は、まず父に食べさせようとすることを知っていたからだった。いつもの通り新八は、団子を病気の父にさし出したところ、中から針が出てきて大騒ぎになった。

家族は、嫁がやったことだと奉行所へ訴え出たが、役人は新八がやったことだと、新八に対して厳しい取り調べを行った。新八は、嫁がやったことと知りながら、その嫁をかばい罪をかぶり、首をはねられることになった。

首をはねられる直前に、新八は「私に罪があれば、頭は南の方を向き、もし罪がなければ北の方を向くだろう」と言い残した。はねられた首は北を向いていた。

その後、新八の家は滅び、その土地を耕すものには災いが及ぶと噂され、新八のたたりを恐れた農民は、この祠を建てて手厚く祀ったと云う。

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