震災前取材

岩手県宮古市山口第四地割…黒森神社参道

震災前取材

 

黒森神社の参道の途中の、神域への入り口に、このイタコ石がある。

当時、黒森神社は女人禁制の山だった。あるとき、何処よりか修行の行脚中の巫女が来て、この女人禁制の黒森山に入った。巫女は、麓より道に銭を敷き銭橋としてそれを渡りながら登っていった。

しかし、そのまま降りて来ることはなく、村人がその下山が遅いのを心配して登っていくと、このイタコ石の所までくると、その銭橋は絶えて、巫女の履いていた草履だけが残っていた。巫女はそのまま行方不明となり、村人はこれを憐れんで、この地に碑を建立したと伝えられる。