2013/04/20

 

歴史散策⇒若松城址

前日は福島で仕事を終えて猪苗代に宿をとった。4月も下旬に入り、会津若松では桜が満開だという。車中のニュースでは、鶴ヶ城で「桜祭り」のようなイベントがあるらしい。

今年は、NHK大河ドラマ「八重の桜」では、幕末の会津若松を扱っていただき、また朝のドラマでは、岩手県久慈市の「北の海女」をあつかった「あまちゃん」を放映しており、どちらも被災地への配慮であることは明らかで、大変ありがたいことと思っている。

しかしながら寒さが戻り、猪苗代への夜道は吹雪模様となった。天気予報では荒れ模様になるらしい。観光イベントが苦手な私は、今回は鶴ヶ城に寄る積もりはなかったが、花見にやってきた季節はずれの冬将軍を迎える満開の桜を写真に収めたくなった。猪苗代の宿のご主人によると、桜の時期の雪は60年ぶりだと言う。

翌日は早々に猪苗代を出て会津若松に向った。日の出少し前の国道49号線は圧雪状態で、雪片は大きく、ぼーぼーと降っていた。イベントの日ということもあり、お城の周辺は交通規制が敷かれ、駐車場を探すのに苦労したが、時間が早かったこともありなんとか駐車場を見つけ、三の丸から城内に向った。

雪は春雪で、湿った重い雪だ。イベントの係の方々だろう、一生懸命桜の枝の雪を払っている。桜の枝が折れる恐れがあるのかもしれない。しかし雪は容赦なく降り注ぐ。降り方は真冬の降り方とさほど違いはない。

それでも、私と同様、ものめずらしさもあってか、天気の割には人出はそれなりだ。しかし、恐らくこの日予定していた野外での行事は中止せざるを得ないかもしれない。地元のイベント関係の方々が、仮設テントの屋根に溜まった雪を、下から突き上げ払い落としている。別の方は、半ばやけくそ気味に「真冬の会津若松へようこそ」などと叫んでいる。

それでも、生憎の天気ではあるが、鶴ヶ城の雪桜は、情景全体を限りなく薄いピンク色に染めている。木々の花房は、一つ一つ綿帽子のように雪を被り、下から見上げれば微笑んでいるようにさえ見える。

真冬の鶴ヶ城の雪景色は、白と黒のコントラストを際立たせ、鋭角的な美しさを見せる。しかしこの日の冬将軍は、満開の桜に少しはにかんでいる様にさえ見える。寒の戻りの中の雪景色は、ほんのりと暖かさを感じるものだった。

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