岩手県花巻市大迫町大迫第3地割

2012/09/08取材

 

稗貫郡役所は、明治12年(1879)、現在の花巻市里川口に岩手県の出先機関として設置され、明治35年(1902)に、花巻城跡に新築された。

当時、稗貫郡役所の前には、軽便鉄道の鳥谷ヶ埼駅があり、賢治が大正15年(1926)に発表した寓話「猫の事務所」のモデルではないかともいわれている。

その後の昭和38年(1963)、新合同庁舎建設のため、稗貫郡役所は払い下げられ、旧大迫町役場の第二庁舎としてこの地に移築され、平成16年(2004)まで活用されていた。

この大迫町はまた、宮沢賢治と縁が深く、賢治が森岡高等農林学校の研究生だった大正7年(1918)に、稗貫郡役所の依頼で、郡内の土性調査を行っており、度々この地を訪れていた。

このため、大迫交流活性化センター建設に伴い、「早池峰と賢治の展示館」として復元された。