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宮城県栗原市高清水字長福寺

震災前取材

高清水は、その名の通り高台に泉が涌き、もともとは「高泉」と書き「たかしみず」と呼んだと伝えられている。高清水には清水権現清水、金剛院清水、本町裏清水、小山下清水、新町裏清水、清水権現下清水、そして桂葉清水が高清水の七清水と呼ばれている。中でもこの桂葉清水は「かつらっぱ」と呼称され、町のシンボルとなり、古からいかなる干天にも枯れることなく水田を潤している。

現在、桂葉清水は日本名水百選にかぞえられている。直径1m、深さ120cmの井筒で囲われ、かたわらには桂の大木がそびえている。明治時代には消防団がポンプで30分間水を汲み上げても干せなかったといわれるが、現在の湧水量は毎分わずか51リットルで、石囲いが満たされるまで3時間半もかかるほどになっている。