岩手県盛岡市新庄町…盛岡天満宮境内

2017/05/13取材

 

銭湧石は、高さ約2m、幅約5mの花崗岩の巨石である。この花崗岩の中央にある亀裂から、かつて無数の古銭が掘り出されたことから「銭湧石」と呼ばれるようになった。

この地は、天満宮が建立される以前には、斯波氏の支配下にあり花垣館が置かれ、斯波氏の家臣の居館だった。斯波氏は南下する南部氏に押され衰退し滅亡したが、ここから出た古銭は、その時期に埋蔵されたものではと推定されている。

現在は石の割れ目から梅が自生し花実をつけており、菅原道真を祀る天満宮にふさわしいものとして「石割梅」として大切に保存されている。