福島県田村郡三春町蛇石

2015/03/23取材

この蛇石は厳島神社の御神体として、王子神社の境内に庚申塔などと一緒に玉垣に囲まれ鎮座している。高さ1.4m、長径3.8m、短径2.5mほどの阿武隈花崗岩である。卵形の形状で、高さ半分の所に全周に渡るほぼ水平な割れ目が入り、割れ目に沿う欠けが口に見え、大蛇の頭のように見え、この地の地名の由来となっている。

かつては、王子神社とともに、三春ダムの人造湖のさくら湖に埋没した地にあったが、水没保障によりこの地に遷された。

この地一帯は、坂上田村麻呂の蝦夷征討の伝説が多く伝えられ、「鬼」「蛇」にまつわる伝説や地名が散在する。