福島県西会津町野沢本町甲

2020/07/19取材

能化上人は、三百数十年ほど前に遍照寺の住職だった。当時は天候不順で凶作が続き、上人はその救済に尽力した。

しかし疫病も流行し、死する者も多かった。上人はこれを憐み、人々の身代わりにと、病魔退散を祈願し、この地に墓を掘らせ、念仏を唱えつつ、貞享四年(1687)即身仏となり入定した。その霊徳忽ちあり、猛威を振るっていた疫病はおさまった。

人々は上人を「おのけさま」と呼び崇敬し、毎年上人の供養の夏祭りが行われている。