福島県二本松市上川崎字三ツ石

2014/12/09取材

 

社殿への上り口に、三つに割れた巨石が鎮座しており、この地の名前の由来とされる。三ツ石は古代のオリオン座信仰に由来するとも言われているが定かではない。

この三石稲荷神社には、巨大な白狐の額が納められている。この大額は、縦136㎝、横197㎝で、鍵をくわえた約120㎝の白狐面が取り付けられている。額は桐材の正目板で、面も桐材で、麻布を用いて下地貼りとし、胡粉塗り仕上げをしており、鍵の鉄部分は、緊迫仕上げである。

この大額は、安永9年(1780)、二本松藩八代藩主の丹羽長祥が江戸の藩邸で出生した際に、実母の石川氏娘の鶴松院が天明2年(1782)に、かねての祈願の御礼に奉納したと伝えられる。