中国重慶生まれの田太権は、重慶の紅衛兵墓群を撮影している。ここではその作品を引用、紹介する。

重慶には、現代の中国で、紅衛兵の唯一の墳墓が残っている。それは「取り壊さず、宣伝せず、公開しない」とされている、さまよえる紅衛兵の墓だ。重慶は、文化大革命の末期に、紅衛兵同士が互いに殺しあう「武闘」が行われた地の一つだ。その「武闘」は、「造反有理」「革命無罪」の名のもと、人間性を失った殺し合いで、「人肉宴会」が行われるなど、まさに鬼畜の所業と言えるものだった。