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秋田県由利本荘市吉沢字上林

震災前取材

 

正保元年(1645)、この地の佐藤左衛門之丞が、伊勢神宮に代参し、その尊厳さに深く感激し、神宮の御神木と社殿の土を拝戴して帰り、村人一同で御堂を建立し、天照大御神を勧請したと伝えられている。

かつては神仏混淆だったようで、享和3年(1803)、新社殿を建立し、三尊観音を遷座し「竜重山金湧寺」と称した。現在の社殿は元治元年(1864)に再建されたもので、社殿欄間の彫刻及び正面梁上の力士像は、天井画の『二十四孝』、弊殿両脇の壁画『司馬温公』、『楠公父子』の大絵馬など、当時の由利地方における一流芸術家によるものである。

明治6年(1873)、神仏分離により、三尊の仏体を廃し神明社となった。平成17年(2005)、本殿、拝殿、幣殿、神輿殿などが国の登録有形文化財に指定された。