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青森県深浦町松神

2013/06/08取材

十二湖は、深浦町にある複数の湖の総称である。白神山地の西部にあたり、津軽国定公園内にある。

十二湖を構成するこれらの湖は、の能代地震により、崩山(標高939.9m)が崩壊したことで塞き止められた川から形成されたのではないかと推定されている。
深浦の南の能代を中心に大きな地震が短期間にあり、元禄7年(1694)に大地震が発生し、震源の能代では総戸数1132戸のうち全壊または焼失した家屋1070戸、死者300名という壊滅的な被害を受けた。さらにその10年後の宝永元年(1704)にも能代に大地震が発生し、復興したばかりの野代は1250戸のうち倒壊435戸、焼失758戸という壊滅的な被害を受けた。

このときの地震では、各地で山崩れが起こり、この地では川がせき止められ十二湖が生じた。

能代は、この時期までその古名「ヌシロ」に「野代」の字をあてていたが、人々は被災した荒れ野の町を前にして、これは「野に代わる」と読めると考え、以後はこれを忌避し、「能く代わる」と読める「能代」に改名したとされる。

十二湖は、実際には33の湖沼があるが、大崩(標高694m)から見ると12の湖沼が見えることから呼ばれるようになったとされる。近隣は白神山のブナ林の密集地で、それらの水分の含有量が多いため、自然の造ったダムのようであり、浄化された水質の良い水が各所で湧き出している。

特に、遊歩道の奥まったところにある「青池」は、ブナ林の中の木漏れ日の中に、透明度の高い湧水をたたえ、水底を青く光らせている。