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青森県平川市猿賀

2012/11/03取材

盛美園は、この地に鎌倉時代から続く清藤家当主の盛美が、明治末に本邸北側に隠居用別宅として下屋敷を建て作庭したもの。庭園はこの地方独特の武学流で、岩木山と梵珠山を借景としている。明治時代の作庭の中でも、京都の無隣庵、青風荘と共に我が国における三名園の一つに数えられている。

建物は、和洋折衷様式で、一階は純和風の数奇屋造りで、二階はルネッサンス調を漂わせ、漆喰の白壁に、展望室のドーム屋根、尖塔、棟飾りなどが見事である。

この庭園は、洋式建物と日本庭園というミスマッチとも思われる組み合わせだが、明治の文明開化の面影をしのばせ、見事に調和している。

またこの盛美園には、大正6年(1917)に造営された位牌堂があり、本尊に鎌倉時代の彫刻金剛界大日如来像を祀っている。