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青森県弘前市大字亀甲町

2013/08/20取材


江戸後期の商家で、国の重要文化財に指定されている。大きな梁や指物を使用するなど、豪壮な構えとなっており、南側と西側には雪国特有の「こみせ」も見られる。また座敷部分の造作も優秀で、居間の囲炉裏や柱などに歴史がしのばれる。津軽地方の数少ない商家の遺構として貴重なものである。

最初の建築は18世紀前半であり、主屋は初め他所にあった物を19世紀初頭、現在地に移築したと推定されている。現在も住居として使われているが、内部を見学することが出来る。

石場家は、弘前藩出入りの商家で、主に藁製品や荒物をを取り扱っていた。石場家の由来ははっきりしないが、菩提寺に元禄期の墓碑が残っていることから、少なくとも18世紀初頭から続く家柄と考えられ、当主は代々「清兵衛」を名乗った。

屋号を「マルセ」と称して、時代と共に扱う物も変遷し、今は酒と煙草の販売を行いながら連綿と家名を守り続けている。