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青森県佐井村字佐井

2012/07/11取材

国道338号線を挟んで「願掛岩」のすぐ向い側にこの八幡神社がある。

「矢越」の地名は、アイヌ語の「ヤグシ」に由来するものと云い、ヤは陸地または丘の意、グシは通るの意味であると云い、浜は通れぬため丘の上を通る箇所へ名付けられていると云う。

また前九年の役に関わる次のような伝説も伝えられる。

この地に鬼が出没すると聞き、この矢越の岬に源頼義が鬼を征伐するために来た。しかし鬼を捜し当てることが出来ず、海水で身を淨め八幡神に祈った。すると7日目に、すさまじい形相の鬼が現れた。

鬼は妖術を使い立ち向かい、さしもの頼義も苦戦を強いられた。すると白衣の八幡神がどこからともなくあらわれ、鏑矢をつがえ鬼めがけてヒョウと射ると、矢は狙いあやまたず鬼の眉間に突き刺ささり、頼義は無事鬼を征伐することが出来たと云う。

鬼を打ち抜いた矢はこの地に止まり、そのためこの地を矢越と呼ぶようになった。頼義は神に感謝し、社を建て石清水八幡宮を祀ったと云う。