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秋田県湯沢市小野字桐木田
震災前取材
小野小町は平安時代の歌人の1人で、六歌仙、三十六歌仙の1人に数えられている。また容姿端麗で、日本の美人の代表的な存在である。
花の色は うつりにけりな いたづらに わが身世にふる ながめせしまに
小野小町伝説は、全国いたるところにあり、特に地名が「小野」の地に多く残る。この湯沢市小野の地は、小町の生誕、及び終焉の地とされ、周辺には多くの小野小町の伝承や伝説の地が密集している。
出羽郡司として小野の里に下った小野良実は、任地を巡回しているとき、大きな屋敷の前で芍薬の花を摘んでいた村長の娘の大町子を見初め、大同4年(809)、小町が生まれた。
しかし大町子は小町が幼い頃に亡くなり、父の良実は都から乳母を呼び、和歌や踊り、琴や書を教育したところみるみる上達し、また長ずるにつれ美しい娘になっていった。
この良実の館があったとされる桐木田に姥の石はある。自然石に梵字が刻んであり、小町の母の墓石であると伝えられている。