韓国は、つい先日、米国の垂直離着陸ステルス戦闘機、F35Bを搭載可能な、排水量3-4万トン級の、大型揚陸艦の建造を進めることを発表したよね。そして今度は、原子力潜水艦だってよ。この10月、韓国の海軍参謀総長が、「北朝鮮および周辺国に対する抑止戦力として原潜の有用性と必要性を認識し、原潜の保有の準備を進めている」と言ったんだってよ。まったくあきれ返るしかないよな。

韓国の潜水艦については、このチャンネルでも以前取り上げたんだけど、あまりにも面白いのでまた取り上げるよ。原潜計画は、実現性は低いと思うんだけど、そこから左派従北勢力の野望が透けて見える感じもするよ。

朝鮮半島で有事の際に、韓国がまず最初に考えなければならないのは、北の長距離砲やロケット砲でのソウルへの無差別攻撃だろうに。ソウルは国境線からわずか50kmほどしかないのよね。これに対するのは、対地ミサイルなどの、自衛的先制攻撃能力があれば事足りるはずだよ。また、ソウルへの攻撃への抑止力として、ピョンヤンまでの200kmほどをカバーする対地ミサイルの装備は必要かも。決してSLBM発射のための潜水艦でもなければ、空母を中心とした外洋艦隊でもないよね。

現在韓国では、1800トンクラスの通常潜水艦を、SLBMを発射できる3000トンクラスの通常潜水艦を配備する計画のようなのね。一応、この10月には、ドサンアンチャンホとかいう1号艦が進水したらしいよ。浸水式になるんじゃないかと思ったけど、一応、無事進水したらしいよ。これから艤装とか行うんだろうけど、これまでの1800トンクラスの実績を見れば、無事に配備できるとは思えないのね。

韓国は、哨戒艦「テンアン」爆沈事件や、ミョンピョン島砲撃事件を受け、潜水艦や、長射程砲に対する戦力を構築するため、これまで10兆ウォン(約1兆940億円)以上もの莫大な投資をしたんだよね。潜水艦は、ドイツHDW社の1800トンクラスを、ライセンス生産という形で建造し、18年までに1800トン級の潜水艦、計9隻を建造する計画が進められていたのよ。

1番艦は2006年に進水、現在4番艦まで完成しているはずだけど、厳密に言えば、一隻も完成していないんだよな。1番艦は、華々しく進水したけど、その後動静が聞かれなくなり、オモテ舞台から消えてしまった。なんか、数々の問題が発生しこっそり工場に逆戻りしていたんだって。

・スクリュー軸からHDW社の設計値を上回る騒音が発生。スクリューや動力の音は重要な探知材料となり、潜水艦にとっては致命的。
・推進軸を交換するという大がかりな修理を行ったが、それでも騒音は収まらず。
・再び修理、しかし解決方法が見つからず、結局20カ月以上ものアイダ、工場内で放置。
・原因を究明することができないまま、2番艦、3番艦の建造は続けられ、08年6月に進水。
・10年春ごろ、新鋭潜水艦3隻全てが運行停止。
・新たに、艦橋と甲板の接続部に問題が発生。1番艦は、航海中にボルトが緩む事故が06から09年までの間に6回発生。
・2番艦でボルトが折れたり緩んだりする事故が2年間で6回、3番艦では3回発生。
・韓国製のボルトの強度不足と判断、ドイツのHDW社の規格に沿う物と交換、それでもボルトが自然に緩む不可解な状況が発生。
・韓国の技術者では問題を解決できず、ドイツHDW社の技術者が韓国へ出向いて調査。
・ドイツの技術者が調査した結果、欠陥はボルトだけでなく、接続部本体の強度も不足していたことが判明。
・動力を供給する韓国製燃料電池の不良のため、連続潜行期間が数週間のスペックのはずが、数日の潜航しかできない。
・3隻の燃料電池は、軍に納入前から93回も故障し、納入後も102回停止していたことが明らかになった。
・4番艦の納入には24時間の試運転を行い海軍に納入。数週間潜れるはずの潜水艦のテストがたった24時間とはどういうことかとの批判。

それを北に対抗するという名目で、さらに高度な、水中から弾道ミサイルや巡航ミサイルを撃つことができる3000トン級潜水艦建造に切り替えたのよね。でもね、1800トン級の1番艦から4番艦までの問題は解決したんだろうか。単に設計図通り組み立てれば良いというわけではなく、それぞれの素材の加工の仕方にも、細かい技術が必要だということを学んだのだろうか。そして今度は、3000トン級潜水艦計画を、原子力潜水艦計画に切り替える準備を始めたとかって、バッカじゃねー?

まあ、これまで通り、これらの潜水艦計画も、安全保障というよりは、ヘリコプターのスリオンや、K11複合銃のように、海外へ輸出し、金儲けしようという魂胆なのかもしれないけどね。やめたほうがいいと思うよ。ラオスダムのように、国際的に恥をさらすことになると思うよ。

海軍参謀総長が言うには、原子力潜水艦は「北および周辺国に同時に対応できる有用な抑止戦力として原子力潜水艦の有用性と必要性を認識している」「SLBMを探知した後、持続的に追跡して撃滅するのに最も有用性があると考えている」んだって。現在の韓国の、反日反米感情を考えれば、北朝鮮だけではなく、日本やアメリカに対する抑止力ということなんだろうね。

ただね、北朝鮮に対してだけだったら、地上配備型の巡航ミサイルだけで十分な抑止力になるんだけど、原潜となれば、北朝鮮以外の周辺国が対象だよな。日本、アメリカはもちろん、ロシアや中国も対象になるよな。抑止力となる前に、中国やロシアに、計画自体がボロボロにされると思うけどね。

でもね、この原潜計画、現在進んでいる韓国の赤化南北統一と合わせて考えると、なんかそれなりにやばそうだよな。北は核開発やミサイル開発を進め、韓国はSLBMのプラットホームになる原潜を準備している。そして韓国に潜在的にある「南北統一大当たり」の民族的意識。韓国には、「南北統一で経済的にも軍事的にも、周辺大国に引けをとらない豊かな国ができる」のようなファンタジーが根強くあり、ムン政権は、そのようなファンタジーを利用しているよな。そして南北共通の「主敵」は日本でありアメリカなんだよ。

そう考えれば、韓国が原潜を開発しようとしていることに、おおきな意味があるよな。北朝鮮に対してなどは、日米に対する目くらましで、もしかして南北統一後に太平洋に進出して、東京やワシントンでも狙うつもりかな?

もちろんそうだとしても、世界的な対潜能力を持つ日本の海自の目をかいくぐり、対馬海峡や日本近海を通り抜け太平洋に抜けることなど不可能だとは思うけどね。それでも、日本は、朝鮮半島が赤化し、対馬海峡が最前線になる覚悟と準備は必要だろうね。

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たしかに、自衛隊の練度と稼働率は、他国と比べて極めて高いよね。でもね、日本は憲法9条の制約もあり、やることなすこと「泥縄」でイライラするんだよな。また日本国民にはそれなりの比率で、脅威を感じることができない「平和ボケ」がおり、また日本の主権を守るための法整備も遅々として進んでいないように感じるよ。将来、日本が主権を失うことがあるとすれば、それは間違いなく、日本国民の「お花畑、平和ボケ」のためだろうね。

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