韓国の新型戦車のK2の戦力化のニュースが出ていたよ。K2戦車は、知る人ぞ知る韓国が誇る最新型ポンコツ戦車なのよね。ポンコツながら、第一次、第二次と、すでに戦力化はされているんだけど、今回は第三次の戦力化なんだって。果たしてまともな戦車になったんだろうか。引用は、中央日報(2020/11/26)ね。

韓国産変速機導入問題で支障が生じていたK2「黒豹」戦車の第3次量産事業が軌道に乗る。防衛事業庁は25日、防衛事業推進委員会(委員長、徐旭国防長官)を開き、K2戦車の第3次量産計画を承認した。防衛事業庁によると、今年から2023年までに約50台を追加で導入するという。

第3次事業の最大の難関は国産変速機導入問題だった。S&T重工業が開発した国産変速機は第2次事業まで耐久度テストで性能基準を満たせなかった。その後、第3次事業では防衛事業庁などが提示したテスト方式に異見があった。結局、企業側は第3次事業のためのテストに参加しなかった。

これを受け、防衛事業推進委員会は事業をこれ以上遅延させることはできないと判断し、今回も第2次量産と同じくドイツ製の変速機を採用することにした。昨年から始まった第2次事業では国産エンジン(斗山インフラコア開発)にドイツ製変速機を組み合わせた、いわゆる「ハイブリッドパワーパック」を搭載した。

(中略)

(後略)バンカーバスター導入

韓国が、朝鮮戦争以来の「主敵」を考えるならば、北朝鮮の戦車と長距離射程砲、短距離ミサイルに備えるのが、まず最初なんだと思うんだけどね。どうも最近は、空母計画とか原潜計画とか、「主敵」を日本と考えているようだよね。しかし戦車と地対地ミサイルの計画は、久しぶりに北朝鮮を向いているようだよ。でもね、今回のニュースのK2戦車なんかは、知る人ぞ知るひどい代物で、「エーッ、まだその計画生きてたの?」という代物なのよ。

K2戦車は、2011年に配備する予定で1995年から開発が始まったのね。ところがエンジン+変速機の韓国産パワーパックに欠陥が多発し、配備計画は2013年に先延ばしされ、最初の100両分のパワーパックは、ドイツ製にすることになったのよ。

例によって、K2戦車も、純国産として海外への輸出を意図していたんだろうけど、実際はあっちこっちからの寄せ集め。特段の技術が必要のない、車体組み立てだけは「国産」だけど、エンジン、アクティブ防御システムはドイツ、ロシアの企業から、主砲・火器はドイツ、などなど。それにさらにパワーパックまで外国製となったのではさすがにかっこ悪かったのか、第二次配備に向けて開発を継続したようなのね。

2014年に防衛事業庁は、パワーパックの国産化に成功したと発表したんだけど、ふたを開けてびっくり、作戦要求性能を満たすことはできず、メーカーは逆ギレして「試験が厳しすぎる」と韓国政府を告訴する姿勢を見せる始末。きっとポッケナイナイとかいろいろあって基準を緩和し試験をしたもののすべてアウト。第二次配備計画も、パワーパックはドイツ製となった。

しつこさだけは負けない韓国メーカーは、それでも次の配備計画にそなえ開発を継続、しかしベアリングの破損、油漏れと次々と欠陥が露呈し、さらにその問題は、ドイツ製の部品にあるとし、ブラックボックスの封印を破りパクろうとしたがそれでも問題は解決せず、ついにあきらめたようなのね。

でもね、今年の7月の報道では、このメーカーは、変速機の耐久性基準を70%へ下げる代わりに価格も70%とする、バナナのたたき売りのようなことを提案していたようなのよ。その話がどうなったのかはわからないんだけど、このメーカーは、第三次事業のテストには参加せず、K2は、25年かかって、なんちゃって国産戦車確定となったわけよ。

それでも懲りずに、完成前に時代遅れになってしまったK2に代わり、今度は、光学式迷彩のK3の開発を始めるようだよ。

この記事の後半にあったバンカーバスターについては、次回で取り上げるからね、お楽しみに。