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宮城県栗原市金成字中町

震災前取材

明治43年(1910)、金成尋常小学校校舎として竣工、工費は当時の金額で5500円だったと伝えられている。

木造素木造り、二階建、寄棟屋根で、当時は小羽葺だった。本屋の妻部に切妻屋根の階段室を付し、正面中央にポーチを突き出させている。

全体構造としては、洋風真束小屋組を架しているが、ベランダ正面の意匠に、軒唐破風、懸魚、虹梁などが見られ、伝統的な和風手法が随所に見られる。

竣工年次、請負者、大工も明確で、明治末期の擬洋風校舎として和洋折衷法が根強く伝承された地方色の濃い建築であり、保存状態も良く、学校建築史上貴重な建物である。

現在は金成町歴史民族資料館として公開されている。