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宮城県蔵王町遠刈田温泉

刈田岳(1758m)は宮城県第二の高山だが、現在は蔵王ハイラインによって山頂近くまで車で登ることができ、だれでも気軽に登れる山になっている。

刈田岳山頂からは、足下には蔵王のシンボル『御釜』、北に熊野岳、南に不忘山に続く前山、屏風岳などの連山が眺められる。冬季には観光道路は閉鎖され、静かなかつての蔵王に戻る。

蔵王は、690年、役の行者小角が刈田嶺に金剛蔵王大権現勧請と伝え、これが「蔵王山」の名の起源となった。刈田岳は、中世の修験道によって蔵王岳と呼びかえられ、明治の神仏分離令により再び刈田岳の名に戻った。蔵王は、現在は蔵王連峰全体の総称としてその名前を残している。

蔵王は記録に残るだけで26回の噴火を繰り返しており、中でも養和2年(1182)の噴火では、現在「お釜」として見られる今の火口が出来た。その後、 元和6年(1620)の噴火では「神池ことごとく焼け震動雷の如し 以来神池を『お釜』という」とある。

「お釜」は、(1820)の鳴動で水が溜まり始め、昭和14年 (1939)測深した当時は、深さ63mあったが、五色岳断崖の崩壊により年々埋まり、昭和43年(1968)測深時では、最大深度27.6mである。