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宮城県仙台市太白区秋保町馬場字町南

  秋保の芋生川に昭和14年(1939)に建造された橋長20.8m、幅4.5mの石造のアーチ橋。県内では珍しい石造りのアーチ橋で、眼鏡橋とも呼ばれている。材料には、近くから採掘された秋保石が使われている。半円の部分を台形の石で積み上げるこの工法は、江戸時代初期に中国から長崎に伝えられ、九州一円に広まった。 地元の関心を集めて作られた橋で、馬場小学校校庭に実物大の図を描き関係者に説明したとか、石材の運搬に当たった馬が2、3頭倒れたとかのエピソードが残っている。 この橋のかかる小滝沢には、馬場館に関わる伝承が伝えられている。 馬場館城主が最上軍の不意討ちを受け館を攻略された。あとに残された奥方は乳飲み子を抱いてこの沢に身を投じた。それから夜になると子供の泣き声が聞こえるようになった。豊後館を築いた馬場摂津守が、この地に西光寺を創建し弔ったところ子供の泣き声が聞こえなくなったといわれている。後に人々はこの沢を「子抱沢」と呼ぶようになったという。