岩手県二戸市浄法寺町

2012/11/05取材

天台寺参堂入口の桂清水の反対側の山林の中に、三重に土盛りされた小高い塚がある。何人もこの塚に登ることは禁じられており、除草するときも匍匐し手を伸ばし行なっていたと云うことから「土踏まずの丘」と呼ばれている。

この塚は、古くから様々に伝えられており、多くの経文を埋めた「経塚」とする説、長慶天皇の皇妃の「阿佐妃」の墓とする説、また安倍頼時、安倍貞任、他安倍一族の墓とする説などが伝えられる。

この地方には、古くからお盆などでは赤飯を供える風習があり、この塚には5人分のお膳を供えていたことから、地元ではこの塚は5人の墓であると信じられている。