岩手県八幡平市

2016/09/25取材

源太森は、八幡平の三大展望地の一つである。

この地の伝説によると、延暦16年(793)、征夷大将軍の坂上田村麻呂は、桓武天皇から蝦夷征伐の命を受け、奥州に下った。そのころ岩手山の山中では、大猛丸を大将とした蝦夷勢力がたてこもっていた。将軍は、家来の源太忠義、忠春兄弟に、岩手山中の賊軍の様子を探るように命じた。

兄弟はこの八幡平頂上付近の小高い山に登り敵を偵察した。兄弟の報告を受けた将軍は大猛丸を打ち取り蝦夷軍を敗走させた。

兄弟が偵察したこの地は、その後源太森と呼ばれるようになったと伝えられる。