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福島県楢葉町北田字天神

 

天神原遺跡は木戸川河口北側の台地上にある、今から約2000年前の弥生時代中期末の集団墓域群である。昭和37年(1962)に、この地を耕作中に土器棺が発見され、 昭和54年(1979)に、この地にスポーツ公園が建設されるにあたり大規模な発掘調査が行われた。

その結果、壺形、甕形の土器を上下に組み合わせた「土器棺墓」が33基、地面を大人の身長分くらい楕円形に掘っただけの「土坑墓」が49基、勾玉類も85個見つかり、弥生時代中期後半の、東日本では最大級の集団墓地であることがわかった。その他に、旧石器も出土し、1万年以上前からの生活の足跡も見られる。

土器棺は、従来の分類に当てはまらない文様で、新たに「天神原式土器」として考古学界に位置づけられ、昭和62年(1987)には、出土品は一括して国の重要文化財に指定された。