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山形県天童市田麦野

2017/08/22取材

 

現在の天童高原の地にこの「締め掛けの松」がある。

この地の東側の面白山は、古くから山神信仰の山で、仏教思想が結合し、江戸時代には山岳信仰が盛んになった。面白山は、冬の様相から、木の産土神、宝の産土神を象徴する「面の白い清い山」の意から「面白山」と呼ばれるようになったという。

この地は、田麦野から南面白山の山麓にある面白権現の参道にあたる。

西は湯殿山、東は面白権現と言われるほどに信仰を集め、険しい参道を経て面白権現詣でが行われた。

詣でる人々は、この松に締め縄とお札をかけて面白権現に向かった。しかしこの先の参道は難所であり、いかに信心深い人たちでも、踏破できない人も多く、そのような人々は、松の下の姥神に供物を捧げて下ったと言われる。

付近には、高度がスカイツリーの高さと同じ位置にあるということで「ムサシ(634)の松」と名付けられた松もある。