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山形県金山町金山

2015/09/14取材

 

イギリスの女流紀行家のイザベラバードは、明治維新まもない明治11年(1878)5月に来日し、日光・新潟・山形・秋田を経て北海道に渡り、紀行文の日本奥地紀行を著した。

日本人に対しては、容姿の貧弱さ、礼儀正しさ、山村の貧困、治安の良さに関する記述が目立つ。イギリスのキリスト教文化からの偏見も見られるが、全体としては日本人の礼儀正しさと親切心には驚いているようだ。

同年7月中旬、新庄を経て金山に入り、この地の美しさに魅せられ、この地に少し滞在したようだ。

町の大堰公園に、バードの来訪100年を記念し、この記念碑が建てられた。

バードの日本奥地紀行には、金山の地について、以下のような記述がみられる。

今朝新庄を出てから、険しい尾根を越えて、非常に美しい風変わりな盆地に入った。ピラミッド形の丘陵が半円を描いており、その山頂までピラミッド形の杉の林で覆われ、北方へ向かう通行をすべて阻止しているように見えるので、ますます奇異の感を与えた。

その麓に金山の町がある。ロマンチックな雰囲気の場所である。私は正午にはもう着いたのであるが、1日か2日、ここに滞在しようと思う。駅亭にある私の部屋は楽しく心地よいし、駅逓係はとても親切であるし、しかも非常に旅行困難な地域が前途に横たわっているからである。