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山形県山形市旅籠町三丁目…文翔館

震災前取材

 

旧山形県庁舎は山形市内の中心部にある。明治44年(1911)前県庁舎が山形市北部大火で焼失したことにより、大正5年(1916)に建築されたネオバロック様式の建築物。

煉瓦造3階建て、寄棟、スレート葺で、正面は特に意匠に富んでいて玄関ポーチには丸柱を採用し上下に柱飾りを設え、2階部はバルコニーとなっている。玄関部分は他の外壁面より大きく前に張り出し、屋根もこの部分だけ高く設置され、さらに時計台を設える事でより印象深い建物になっている。

設計は、山形県米沢市出身の建築家中條精一郎を顧問とし、東京都出身の田原新之助が担当した。その後、昭和50年(1975)、新庁舎が山形市東部郊外に完成し、この建物は県庁舎としての役割を終えたが、昭和59年(1984)県会議事堂とともに国指定重要文化財に指定された。昭和61年(1986)から修復工事が始まり、45億円の費用と10年の歳月をかけて平成7年(1995)9月に建設時の工法を基に忠実に復元された。

現在は県郷土館「文翔館」として、県政や県議会の歴史等の資料を展示公開している。